猫背矯正の決定版!プロがイチから教える1日13分間の改善プログラム

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こんにちは。秘境をめぐる治療家の中村ひろきです!

今回は、日本人に非常に多い「猫背」を解消したい人のために、1日13分でできる改善プログラムを作りました。

 

  • 猫背を治すストレッチをしても1ミリも治らない。
  • 生まれた時から猫背なのでもう半分諦めている。
  • 背中の張りや偏頭痛が慢性的に続いている。

 

という方に、猫背の初歩的な知識から実践までギュッとまとめてあります。

 

今回はGIF動画付きでお送りします〜!

 

猫背矯正の前に!そもそも猫背ってどんな姿勢?

まず最初に知識編。猫背の知識をザックリと総まとめです!

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一般的に日本人に一番多い猫背は、左のイラストのように、肩が前に巻き込まれて背中が丸くなるタイプです。

その影響で、腰の反りがなくなり、骨盤が後ろに倒れ、膝が伸ばせなくなるという二次災害が起こりやすくなるんですね。

「猫背」という言葉のせいで「背中に原因があるんじゃないか」と思いがちですが、上のイラストを見てわかるとおり、猫背って全身病なんですよね。

 よって、猫背を治すには、背中だけでなく骨盤周りや脚にも当然アプローチしなければいけないのです。

 

猫背矯正の前に!どうして猫背になるの?

生まれつき猫背の赤ちゃんはそうそういないわけで、やはり後天的になんらかの影響が加わって徐々に背中が丸くなることが考えられます。

細かく分類するとキリがないので、ここではザックリと3つのタイプに分けます。

生活習慣

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日本人は「田植え作業」や「地べたに座る食習慣」から始まり、現代では「車の運転」や「長時間のパソコン作業」など、背中を丸めてする作業がものすごく多いんですね。

それらの習慣は徐々に背中を丸め、よくある猫背姿勢に発展していきます。

猫背だけでなく、環境や文化がもとになったライフスタイルがカラダの特徴を形作るというパターンは往々にしてあります。

遠くの獲物をいち早く見つける必要があったアフリカや北欧の民族の背が高いのも、こういった理由が大きいでしょうね。

呼吸器疾患

喘息や鼻炎などの呼吸器系の疾患がある場合、胸やお腹の筋肉が徐々に硬くなり、肺を守るように前かがみ姿勢をとるようになり、猫背へと発展していきます。

これは「鶏が先か、卵が先か」なんですが、生活習慣がもとになって猫背になり、その猫背が呼吸器疾患を引き起こすこともあります。

この場合、犯人探しをすることはさほど重要ではなく、それよりも「生活習慣を改めながら、硬くなった筋肉をゆるめること」に焦点を合わせたいところです。

遺伝

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猫背が遺伝するというよりは、筋肉のつき方が遺伝しやすいのです。

「後ろから親子を見たら歩き方がそっくりだった」ということがありますよね。

歩き方が似るということは、筋肉のつき方が似ているということ。

子供のうちから漫画を読むときの姿勢が悪かったりする場合は、その時点で猫背親の筋肉のつき方を継承しているのでしょう。

 

猫背矯正の前に!猫背のカラダで何が起こってるの?

では、具体的に「猫背」を構造的に分解してみると何が起こってるのか。

日本人に最も多いタイプの猫背を例にとって、先ほどのイラストをもう一度見てみましょう。

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巻き肩

巻き肩が起こることによって肩甲骨が外側に開いてしまい、背中が丸くなります。

背中の筋肉が伸び切る反面、お腹や胸の筋肉は硬く縮んでしまい、呼吸も浅くなってしまいますね。

それによって喘息や鼻炎など呼吸器系の症状が出やすくなったり、酸素(栄養)が十分行き渡らないために肌荒れにもつながっていきます。

慢性的に背中が張ったり偏頭痛が起こるのも、巻き肩によって常に筋肉が緊張にさらされていることが原因で起こってる可能性が高いですね。

骨盤が後ろに倒れる

前に巻き込まれた肩とバランスをとるように、骨盤は後ろに倒れます。

こうなると、腰の反りがなくなって、背骨が竹のように真っ直ぐになってしまう。

こういう背骨は立ったり歩いたりすると非常に疲れやすく、腰椎椎間板ヘルニアや座骨神経痛になりやすいのです。

「へっぴり腰でポケットに手をつっこんでいる」姿勢は、まさに骨盤が後ろに倒れている人特有のスタイルですね。

助手席でダッシュボードに足を乗っけておかないと落ち着かない人は、骨盤が後ろに倒れていないともはや落ち着かないから。あれは重症の腰痛患者です。笑

膝が伸びなくなる

後ろに倒れた骨盤のバランスをとるように、膝が曲がって伸びなくなります。

そうなると、脚の後ろ側の筋肉全体がカチカチに硬くなる。

前屈して地面に指をつけるストレッチが死ぬほど苦手だったり、ふくらはぎの筋肉をつまむと飛び上がるほど痛がるような人は、まさにコレが原因です。

特に慢性腰痛を抱えている男性に多いパターンです。

 

猫背はどんなリスクがあるの?

呼吸器の働きが悪くなる

先ほど「巻き肩」の章でもお伝えしましたが、胸の筋肉は肺と関係が深いので、ここが硬くなると喘息や花粉症などの症状を引き起こしやすくなります。

巻き肩を改善するストレッチを行うと、その場で「なんか呼吸がしやすい!」と驚く人がありますが、それが本来の呼吸の深さであることを忘れてはいけません。

慢性的な腰痛や肩こり

背中が丸くなることで、僧帽筋を主役とした肩周りの筋肉が日常的に緊張するようになり、「起きてる時以外は肩こりがある」みたいな状態を引き起こしてしまいます。

また、腰の反りがなくなることで椎間板にかかる負担が増え、腰椎椎間板ヘルニアになる人も多いですね。

年に1,2回まるで恒例行事のようにぎっくり腰に見舞われているような人は、決して偶然起こってるわけではないことを心に留めてもらいたいモノです。

視力低下や偏頭痛

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巻き肩になると、バランスをとるために頭が前に移動してアゴだけ突き出すような姿勢になります。

そうなると、首の後ろの筋肉が常に緊張したままになるので、目の奥やこめかみが痛む偏頭痛を起こしがちになったり、目が疲れやすくなったりなるのです。

偏頭痛に吐き気やめまいが加わっている場合はなかなか重症なので、そうなる前に早く手を打ちましょう。

皮膚のトラブル

先ほども書きましたが、呼吸が浅くなると皮膚に酸素(栄養)が行き届かなくなるため、肌荒れを起こしやすくなります。

あなたの周りでも、猫背かつアトピーやニキビで悩まされている知り合いを思い浮かべたら2〜3人すぐに候補が上がるのではないでしょうか?

肌荒れが化粧品やサプリメント以前の問題であるケースは多々あるので、もし該当するお知り合いの方がいらっしゃったらぜひアドバイスしてあげてください。

 

1日13分で猫背矯正しよう!

それではいよいよ実践編です。

猫背の原因となる筋肉は人それぞれなので、全部やらなくても構いません。

 

「これは痛いけど気持ちいいなぁ」

「効いてる感じがするなぁ」

「その場で姿勢が良くなった気がする」

 

というモノだけ厳選して、やりたいときにやってみてください。

1.肩甲骨タオル体操(3分)

【スタートの姿勢】

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肩甲骨を意識してくださいね!肩甲骨はココですよ!

(1)タオルや手ぬぐいの端を持って、バンザイします。

 

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(2)肩甲骨がググッと内側に寄る感覚を味わいながら下ろします。

痛かったら無理せずに肘を曲げてもオッケーです。

 

続けてやるとこんな感じ。息を止めないように!

プルプルと力みながら無理をすると、確実に壊します。

最初はタオルを長めにもって、肘を曲げて、おそるおそるやりましょう。

1分×3セット行います。

 

2.牛と猫のポーズ(3分)

【スタートの姿勢】

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四つんばいになり、手は肩幅より少し広めにとります。

 

(1)背骨を反って目線は上へ。胸を地面に近づけるように。5秒ほど。

ググッと気合い入れてやりすぎると筋肉痛になるのでご注意を。

あくまでストレッチなので、心地よさを味わってください。

って、ひさびさにやったら硬すぎて笑えなかったわ・・・。

 

(2)今度は思いっきり背中を丸めて猫背をつくります。目線はおへそ。

背中の筋肉が引き延ばされる感覚をたっぷりと味わいます。

この繰り返しを1分×3セット行います。 

 

3.お腹の指圧(2分)

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肋骨に沿ってみぞおち付近を優しく押していく方法です。

先ほどお伝えした通り、猫背の人は腹筋が硬く縮んでいますからね。

 

 

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この赤丸の部分を押していくイメージです。

 

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最大のポイントは、グリグリ押さず、押した状態で深呼吸してゆったり行うこと。

うまくいけば、コレだけで呼吸がしやすくなり、自然と胸を張って歩いていることを実感できますよ。

 ゆっくり2分間行います。

 

4.お尻のストレッチ(2分)

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(1)仰向けで膝を抱えて持ち、お尻の筋肉を伸ばします。

赤ラインの部分が伸ばされている感じがあればオッケー。

 

(2)最大のポイントは、角度を少しずつ変えながらお尻の筋肉全体をまんべんなく伸ばすこと!

ストレッチのように静止してはいけません。あくまでお尻の筋肉をゆるめて骨盤の傾きを矯正することが目的ですからね。

 

5.トルソーウォーク(2分)

かの有名なデューク更家先生のイチオシスタイルですね!

これは猫背で下がった肋骨を引き上げるのにムチャクチャ効果的ですよ。

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(1)手のひらをこのように合わせます。

 

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(2)そのまま天井に向かってまっすぐ伸ばします。

 

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(3)上半身を斜め後ろ方向に反らします。

赤線の部分が引き伸ばされている感覚があればオッケー。

 

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(4)元に戻したらすかさず反対側へ。リズミカルに行います。

 

(5)これを左右繰り返します。結構疲れますよ!肋骨を引き上げる意識でやりましょう。

1分×2セット行います。しんどかったら30秒でも大丈夫。

回数をこなすことよりも、1回ずつ限界まで反らすのが大事です。

 

「トルソーウォーク」という名前がついていますが、ここでは歩かずに上半身の動きだけを行います。足は肩幅に広げたまま動かしません。

 

6.ひざうら伸ばし(1分)

【スタートの姿勢】

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(1)四つんばいから始めます。

 

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(2)片足ずつ足を立てていきます。硬い人は無理をせず膝を曲げてください。

もしキツければ、手と足の距離を離すとラクになりますよ。

ふとももの裏からふくらはぎの間で、どこかが強烈に伸びていればオッケーです。

10秒数えたら四つんばいで休む。これを6セット。

 

猫背矯正改善プログラムのまとめ

ここまで「百害あって一利無し」という感じで猫背を痛烈に批判してきましたが、なんでもかんでも矯正しろというスタンスはあまり好ましくありません。

姿勢や体型もれっきとした個性なので、モデル体型が健康でないことと同じで、日常生活になんの支障もない猫背を綺麗サッパリ矯正する必要はありません。

 

ただ、冒頭の原因や症状に思い当たるところがあったなら、その猫背は矯正する価値大!

 

怪しげな矯正器具や無茶なトレーニングに手を出す前に、ぜひぜひチャレンジしてみてくださーい!

もしわからないことがありましたら、どんな些細なことでも構いませんからご質問お待ちしています。