素人が「座り方」をみて1秒で腰痛の真犯人を見抜く裏技
このブログで5万回は繰り返すと思いますが、腰痛の原因って、腰には無いんですよ。これはつまり、腰が痛いときに、腰をマッサージしても治らないということです。なぜなら、腰以外の場所に原因があるからなんですよ。
その事実は、まだほとんど知られていません。知られてないから、いまだに世間は「腰痛の8割は原因不明」と騒いでいる。
そうじゃないんですよ。ただ、原因が腰以外の場所にあるもんだから、腰だけ眺めても「おかしいところはないなぁ」となってしまうのです。
腰痛の8割は原因不明らしい。
— oliofiat (@olio_fiat) February 14, 2016
腰痛の約8割原因不明らしい‥
— 宗介 (@jk1qzw0713) July 15, 2015
ガッカリやら何と無く分かる気がするやら‥
#腰痛
↑こーんな感じで世間は不安だらけ。
となると、大事になってくるのは、「腰以外のどこに腰痛の原因があるのか」突き止めることです。これを一番にやらなきゃいけない。でも、実はコレ、イスの座り方をみればある程度わかってしまうんですよ。電車の中なんて、一番わかりやすいですね。
ヒトは疲れた筋肉を伸ばしたい
「早くヒーローになる方法を教えろ!」と言いたい気持ちはわかります。まぁ、あわてずに聞いてください。ひとつだけ知ってほしい大原則があるんです。これだけ頭に入れてください。いいですか。ヒトって、疲れている筋肉を伸ばしたいんですよ。
疲れた筋肉は、硬く縮んで血行が悪くなっています。だから、無意識のうちに、その筋肉を伸ばして血行を良くしたいという気持ちが働く。そこで、ヒトは疲れた筋肉を伸ばした姿勢を取るんですよ。カラダってほんとよくできてますよね。
そうなってくると、いよいよ今回のキモの部分です。もし知り合いに腰痛の方がいたら、ここから耳をダンボにして聞いてくださいね。座り方をみる時に、「その座り方はどこの筋肉を伸ばしているか?」を考えていくと、疲れている筋肉を突き止めることができます。その疲れている筋肉こそが「腰痛のメインの原因を作っている筋肉」ということになります。
「座り方」をみれば腰痛の「主犯」がわかる
1. 正しい座り方
これが一般的に正しいとされている座り方ですね。でも、勘違いしないでください。「正しい姿勢をしなさい」はクソアドバイスです。無理にこの姿勢を保とうとしても、余計に疲れて腰痛が悪くなるだけ。大切なのは、筋肉の疲れを丁寧に取り除いて、自然にこの姿勢に近づくことです。
2. 「おなか」の筋肉が疲れている座り方
- イスに浅くこしかけている。
- 長年腰痛に悩まされている男性に多い。
- 長時間座りっぱなしが苦手である。
上で説明した大原則を覚えていますか?
そう、「ヒトは疲れた筋肉を伸ばしたい」でしたね。この姿勢は、おなかの深いところにある腸腰筋(ちょうようきん)と呼ばれる筋肉を伸ばしています。そうやって、無意識にストレッチして、血行を良くしようとしているのです。
この筋肉は、疲れてくると腰の奥に重だるい痛みを送ることで超有名。腰痛治療家として絶対外せない筋肉です。この座り方をしている知り合いがせっせとマッサージに通っていたら、声を大にして叫んでください。「それ、腰マッサージしても治んねーぞ!!」と。
[参考]腸腰筋(ちょうようきん)
おなか側から。「6つに割れる」でおなじみの腹直筋のさらに奥にある。
3. 「お尻の外側」の筋肉が疲れている座り方
- 脚を組んでこしかけている。
- 立ちっぱなしの仕事の人に多い。
- ひどくなると脚がしびれることも。
男女とも非常に多いですね。女性の場合は、骨盤のゆがみがある方もこの姿勢をとります。左右の脚をしょっちゅう組み替える方は、両側のお尻の筋肉が疲れている、ということになります。「悪い座り方の代表格」にされがちですが、お尻の筋肉をストレッチして血行を良くしようという、立派な防衛反応だったんですね。
では、具体的にどこの筋肉を伸ばしているのか。これは中殿筋(ちゅうでんきん)といいます。「殿」とは「お尻」のことです。立ったり歩いたりするときに使う筋肉なので、フツーに仕事をしていれば誰でも疲れるところです。この座り方がクセになっている腰痛患者は、お尻の筋肉の疲れを徹底的に取り除かないと腰痛は治りません。
[参考]中殿筋(ちゅうでんきん)
疲れている側の腰や脚全体にガンコな痛みを送る。
4. 「お尻全体」の筋肉が疲れている座り方
- 前かがみになってこしかける。
- 逆に立っていた方がラクに感じる。
- 腰からお尻にかけて痛む。
電車でよくみかける姿勢ですね。お尻全体の筋肉を一生懸命に伸ばしているのがわかります。お尻全体の浅いところを覆っている大きな筋肉で、大殿筋(だいでんきん)といいます。さきほどの中殿筋とセットで疲れていることがほとんどなので、この姿勢をしたり、足を組んだり、座っている間はとにかく落ち着かない様子です。
ここが疲れてくると、腰からお尻にかけて痛みを送ります。立っている方がラクに感じるので、長時間の車の運転がニガテです。電車のように立つことができないからです。これに当てはまるアナタがマッサージ屋に行ったら、「腰はいいからお尻を徹底的にやってくれ!」とオーダーしてみてください。変な意味に取られないことを祈ります(笑)
[参考]大殿筋(だいでんきん)
背中側から。上半身と下半身をつなぐ超大事な筋肉。
5. 「背中」の筋肉が疲れている座り方
- 背中を丸めてこしかけている。
- 普段から猫背でアレルギー持ちに多い。
- 腰の上の方に痛みを感じる。
さっきと似ていますが、決定的に違うのは「背中を丸めているかどうか」です。この筋肉は、背中全体に広く縦断していて、脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)といいます。腰痛だけでなく、肩こり・偏頭痛・鼻炎・花粉症のどれかも持っている人に多いですね。
このタイプは座りっぱなしや立ちっぱなしが苦手です。立つと寒くもないのにポケットに手を入れている。こういう人は、腰よりも背中を中心に疲れを取り除かなければいけません。マッサージをするにしても、温めるにしても、目を向けるべきは背中の筋肉です。そうすると腰痛は確実に減ります。
[参考]脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
腰だけでなく全身にいろんな症状を送るやっかいなヤツ。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回挙げた5つのパターンをみて、「アイツこの姿勢しとるわ〜!」とドンピシャな知り合いがいたら、今すぐに教えてあげてください。「腰痛のほんとうの原因は、腰以外の場所にある」という事実を。それだけで、素人のあなたも治療業界で100人に1人の逸材になれます。その人にとってヒーローです。
なぜヒーローなのか。あなたのおかげで、その人がこれから先「腰だけに」電気を当てたり、レントゲンを撮ったりするクソ無駄なカネと時間を浪費せずに済むからです。
もしなにかわからないことがあれば、ご質問お待ちしています!
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